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マツダ・ロードスター試乗レビュー 改めて問いたい「スポーツカーとは何か」(5/6)

前述の通り、数値上のスペックを問うことがこれほど無意味に感じる魅力的なスポーツカーは世界中探してもなかなか無いでしょう。
実際ロードスターのカタログを目を皿のようにして隅々まで読んでもスペックを誇示するような記述はほとんどありません。ロードスターの魅力はスピードやパワーとは違うところにあるのです。

かつては300馬力を超えるクルマというのはスポーツカーでさえ特別な存在でしたが、今やフルサイズセダンや果ては大型SUVでも300馬力を超えるクルマは珍しくありません。
ファミリーカーが一世代前か二世代前のスポーツカーを凌駕する性能を有しているのが当たり前の昨今、世界中のスポーツカーが400馬力、500馬力は当たり前、ハイエンドモデルになるともはや800馬力オーバー、F1マシンなみのパワーを持つモンスターマシンが財力さえあれば、町のショールームで購入出来て公道を走ることが出来る時代です。

マツダ・ロードスターSレザーパッケージ レッドトップ

マツダ・ロードスターSレザーパッケージ レッドトップ

しかし、800馬力のモンスターマシンを手にしたところでそのドライバビリティを堪能できる場所はごく限られているのではないでしょうか?
仮に、そのパワーを存分に発揮できる国際規格のサーキットに持ち込んだ所で、その強大なパワーを使いこなせるドライバーはそうそういないでしょう。

近年のスポーツカーは多段ATや2ペダルセミAT化が進み、昔気質の「走り屋」からは3ペダルMTが消えていくのを惜しむ声が聞こえてきますが、筆者の個人的感覚では後輪駆動車で素人が足踏み操作の油圧ダイアフラムクラッチとHパターンの手動ギアボックスで制御できるのはせいぜい300馬力が限界に思えます。
それ以上を超えると、プロのレーサーでもない限り、ちょっとしたことで即クラッチを焼き付かせるか、変速ギアを破砕させるか、はたまたパワーを御せずにそのままスピンするかのどれかでしょう。

マツダ・ロードスターSレザーパッケージ 試乗車

マツダ・ロードスターSレザーパッケージ 試乗車

電子制御デバイスのアシストなしで一般のドライバーでは扱いきれないほどのパワーを秘めたをモンスターマシンをロードカーとして販売するというのは自動車メーカーとして社会責任上好しとされるとも思えません。

そうなると当然、4輪トルク制御のAWDシステムはもちろん各種スタビリティコントロールやブレーキバランスの制御デバイスも必須、変速ギアは当然シフトミスのないフルオート、そんな強大なパワーを持て余したクルマを街中で走らしたところでストレスがたまるだけでしょうし、サーキットに持ち込んでも、ドライバーはドライビングというよりマシンのオペレーターとしてタイムアタックに徹するという形になり、そこにクルマを操る面白さがあるのかというのも疑問です。

マツダ・ロードスターSレザーパッケージ エンジンルーム

マツダ・ロードスターSレザーパッケージ エンジンルーム

スポーツカー=優れた動力性能という常識の中で、「人馬一体」のドライビングという行為を愉しむためスポーツカーを追求すればするほど過ぎたパワーは無用の長物となるという現実にマツダのエンジニアはさぞかし戸惑った事でしょう。

しかし、世の中にはモアパワー・モアスピードの誘惑に負けて、ニューモデルになる度に初代のコンセプトとはかけ離れてしまったスポーツカーは星の数ほどあります。
頑なに初代からのアンダーパワーを目いっぱい使って軽量ボディを思いのままに操作するというコンセプトを貫き通すというのは大変な事だと思いますが、パワーがもっと欲しい人はパワーのあるクルマを選べばいいのです。

いっそ豊富なオプションとアフターマーケットパーツで自分の走るステージやドライビングスキルの変化に合わせてカスタマイズするのも良いでしょう。
アンダーパワーの小型軽量スポーツカーの美点の一つに維持費も安く、部品も豊富で安価で流通しているというのがあります。専用設計、ハイテクデバイス満載のマシンではちょっとしたセッティング調整でも容易にいきません。部品も高価で交換には制御コンピューターの書き換えが必要などワークスマシンなみの手間が要求されます。

入門者には優しく、上級者には奥深い世界が待ってる、ここまで文化的に成熟したスポーツカーを送り出したマツダは自動車会社としても欧州の伝統的なメーカーに文化的な面でも追いつこうとしているのが感じられました。

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天上院 聖璃華認定ライター

投稿者プロフィール

40代 男性

愛車は1973年型トヨタセリカLB2000GTと1969年型スバル360スーパーDXを所有する無類の旧車マニア。

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