2017年2月にフルモデルチェンジした新型プリウスPHV（走り・総評）（3／3）

新型プリウス・プラグインハイブリッドの走りは基本的にはノーマル・プリウスと変わりません。

マフラーはこのように身をかがめて覗き込まないと見えません。走りそうな感じはあまりしませんね（笑）。実際にはすごくパワフルなクルマですが。

マフラー

これはトヨタ車全車種に言えますが、乗り心地は驚くほどよいです。サスペンションの形式はフロントがマクファーソン・ストラットで、リヤがダブルウィッシュボーン式になります。

車両重量は素のプリウスよりも同じグレードで比較するとだいたい150 kgほど重いので、もちろん、サスペンションのセッティングは異なると思いますが、同じコースを試乗した限り乗り心地・乗り味・安定感などに差は感じられませんでした。

バッテリーが満タンであれば、カタログ上は68.1キロメートルもEV走行、つまり電気モーターだけで走行できます。

その間、エンジンがかかることもないので車内は極めて静かです。

遮音性が高いのか、モーター音もあまり車内には入ってきませんし、回生ブレーキの違和感もほとんどなかったです。

試乗車のタイヤ・ホイールは標準の15インチでしたが、オプションの17インチにした時にどうなるのかが気になるところですね。

ただ、17インチホイールにすると、最小回転半径が5.1 mから5.4 mになってしまうのも注意です。

この差がどの程度取り回しのしやすさに影響するのはわからないので、オプションの17インチを検討している方は、両方に試乗して乗り心地も含めてよく比べたほうがよいです。

私が購入するなら、絶対に15インチのままにします。17インチにすると確かにスタイリッシュになりますが、それよりもハイブリッド車としてのカタログ燃費が37.2 km/Lから30.8 km/Lと大幅に下がるのが気になりますね。

どういうトリックなんでしょうか？たぶん、タイヤの燃費性能なんでしょうかね。そう考えると、17インチタイヤのほうは燃費を気にせずに乗り心地が良いものを採用しているのかもしれません。

ということで、乗り比べる必要がありますね。

	プリウスPHV “Sナビパッケージ”	プリウス S 2WD
車両型式	DLA-ZVW52-AHXEB(N)	DAA-ZVW50-AHXEB
車両重量 kg	1,510	1,360
車両総重量 kg	1,730	1,635
最小回転半径 m	5.1	5.1
JC08モード燃費 km/L	37.2	37.2
燃料タンク容量	60	60
全長×全幅×全高 mm	4,645×1,760×1,470	4,540×1,760×1,470
ホイールベース mm	2,700	2,700
トレッド　フロント/リヤ mm	1,530/1,540	1,530/1,540
最低地上高 mm	130	130
室内長×室内幅×室内高 mm	2,110×1,490×1,195	2,110×1,490×1,195
乗車定員名	4	5
価格	3,666,600円	2,479,091円

この表を見ると、サイズに関しては、PHVのほうが全長が10センチと5ミリだけ長いようです。ただし、室内の広さは全く同じですね。

プリウスの乗り心地が良いのは、サスペンションのセッティングだけではなく、TNGA（トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー）と呼ばれる新しいプラットフォームによる高いボディ剛性が影響しているのだと思われます。

骨格を見直すことによって30～65％も剛性アップするらしいですから。すばらしいですね。

新型プリウスPHVの乗り出し価格は、補助金がありますが値引きはほとんど期待できないこともあり、グレードにもよりますが、S”ナビパッケージ”にソーラー充電ルーフなどオプションをいくつか付けておおよそ400万円になるでしょうか。

充電設備の工事費のことも考えておく必要はあります。もちろん、プラグインといっても普通のハイブリッド車のように乗れますし、自宅では充電せずに買い物中やトヨタのディーラーで充電する方法もあります。

オール電化住宅で格安の夜間深夜電力を使えるなら自宅で充電したいところではありますが。

素のプリウスよりも100万円ほど？高額になりますが、常にモーターのみで走行できるメリットは100万円の価値があると私は考えています。

デザインもかなりカッコよくなっていますしね。

満足度評価【プリウスPHV/Aプレミアム】		総合評価	★★★★☆
外観	★★★★☆	乗り心地	★★★★★
内装	★★★★☆	安全装備	★★★★☆
エンジン	★★★★☆	燃費	★★★★★
走り	★★★★☆	価格	★★★☆☆

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