アテンザの売れ筋はディーゼルターボモデル
8月にマイナーチェンジを控えているアテンザですが、アテンザにはセダンタイプとワゴンタイプの2種類があります。
そしてエンジンは、2Lと2.5Lのガソリンモデルと、2.2Lのディーゼルターボモデルの3本立てでモデル展開されています。
また、このクラスの車でオートマ車だけでなくマニュアル車(ディーゼルのみ)もまだ存在するという貴重なモデル。
人馬一体をコンセプトに掲げるマツダの徹底したこだわりを感じますね。
今回試乗させてもらったのは、アテンザワゴンのディーゼルエンジンモデルでした。
グレードは一番売れ筋となるディーゼルモデルの中間グレード「XD PROACTIVE」。
そして試乗後に、車の後ろにまわってオーナメントパネルを見た時に初めて気付いたのですが、2WDのFF車ではなく、AWD車でした。
AWDとはいわゆる4WDですが、最近はAWDというのが一般的になりつつあるようですね。
マツダのAWDは完全に自動制御されているので、ドライバーが手動で2WDに変えたり4WDに変えたりということはできないシステムになっています。
確かに室内にどこにもそれらしきスイッチ類が見当たらなかったので、余計にAWD車だということに気付きませんでした。
外観では「ATENZA」のオーナメントパネルの下に「AWD」となっていることでしか見分けることができません。
私の住む地域では、真冬でもそれほど雪が積もるということもありませんので、AWDが必要になるということは滅多にありません。
現にお邪魔した店舗で販売されているマツダ車のほとんどが2WD車ということで、何でAWDの試乗車なの!?って感じでしたが・・・
「メーカーとしてはマツダのAWD技術をよりアピールし、世間に知ってもらいたいという意向があるそうで、試乗車が時々AWD車になります。」
との営業さんからのコメント。
「i-ACTIV AWD」という新世代の4WDシステムだそうです。
ただ、試乗の日は天気もよく路面もドライだったので、AWDが作動するような状況では全くなく、基本FF車に乗っていたという感じですね。
2.2Lディーゼルターボはガソリンエンジンの3.5L並みのパワー
これは営業さんからの案内ですが、今回試乗したアテンザの2.2Lディーゼルターボエンジンは、ガソリンエンジンでいうところの3.5L並みのパワーがあるとのこと。
私自身、3.5Lもの大排気量の車を運転する機会がないので、何ともイメージがつきにくかったのですが、
3.5Lとなるとすごく大きな車!というイメージがあって、ちょっとビックリ。
今回試乗したコースは、交通量の多い街中の国道と、信号がほとんどなく交通量の少ない国道の両方を走ることができました。
エンジンスタートボタンはメーターの左側にあります。
アクセルペダルはオルガン式です。
個人的にオルガン式のペダルの車をあまり運転したことがないのですが、何となく踏み込みやすいような気はします。
これは長距離を走ってみないと何とも言えませんが、足のかかと部分からペダルに接点があるので疲れにくそうな感じがします。
そして、走り出してからの印象ですが、
普通に出だしの加速では、ビュンと飛び出るようなことはありませんが、上品にジワジワと力強く加速していくという、ディーゼルエンジンの特徴的な走りだったように感じます。
ジワジワと・・・という表現の仕方はちょっと違うかもしれませんが、
決して加速に時間がかかるという意味ではなく、
力強さを感じる、まさにトルクフルな走り、といった感じです。
そして、力強さの上に何とも言えない上品な加速、走りをしてくれたのが印象的でした。
ディーゼルターボエンジンとだけ聞くと、
ガソリンエンジンに比べると、多少なりともガラガラ音がして、ちょっと荒いイメージ・・・
というのが、いまだに何となくあったのですが。
以前CX-5の出始めの頃に、ディーゼルエンジンモデルに試乗したのですが、
やっぱりディーゼルだな・・・
と、感じた記憶が残っていたので、余計にそのイメージがありました。
しかし、今回試乗したアテンザのディーゼルターボは全くそのようなことはなく、本当に品のある走りで、音も全く気にならず、高級車という位置づけに納得できる走りでした。
加速に関しては、恐らくグッと踏めば体がシートに張り付く程の加速をするようですが、試乗ではなかなかそこまでの加速を試すことができなかったので・・・。
マツダのディーゼルターボは、高速域での加速にかなり定評があるようなので、高速道路に乗る機会が多い人にはぜひチェックしてもらいたいところですね。
6速ATは気持ちのいいフィーリング
試乗していて一番に感じたのが、アクセルを踏み込んでタコメーターを見ていると、2000回転以上にはならず、2000回転まできて下がり、また上がりを何度か繰り返すというところ。
アテンザのミッションはCVTではなく6速ATなので、回転数を上げて引っ張るCVTと違い、6速ATで素早く変速していくところが、スポーティーで何とも言えない気持ちのいいフィーリングでした。
ステアリングシフトスイッチ(パドルシフト)が全車標準装備
ステアリングシフトスイッチという、いわゆるパドルシフトがアテンザには標準装備されています。
(AT車のみ)
全車標準装備というところに、マツダのこだわりを感じますね。
パドルシフトが装備されているということは、スポーティーな運転をしたい人や、より自分の好みに合った変速を楽しみたい人には嬉しい装備ですよね。
私は個人的に下り坂などでシフトダウンをしたい人なので、パドルシフトはありがたいです。
電動パーキングブレーキだがブレーキホールド機能はない
アテンザには電動パーキングブレーキが採用されていますが、残念ながらブレーキホールド機能がありません。
30系アルファードでブレーキホールド機能の良さを日々感じているので、ぜひブレーキホールド機能があればいいのに・・・
いずれ追加されることを期待したいところです。
ただ、ブレーキホールド機能そのものが、マツダの方針に沿うものかどうかハテナ?ではありますが。
マツダの電動パーキングブレーキは、基本的にスイッチを操作して解除する方法を推奨しています。
スイッチ操作なしで、アクセルを踏み込むことでパーキングを解除することも可能なのですが、結構ガクッとボディが揺れるそうです。
試乗の際に、営業さんからパーキング解除に関しては
「スイッチで操作して下さい。」
と指示されましたので、実際に試してはいませんが・・・。
マイナーチェンジ後のGベクタリングコントロールで走行性は変わるか?
今回のアテンザの試乗、ディーゼルターボの力強い加速と、ちょっと意外だった上品な走行性は、運転していて楽しかったです。
この8月にはマイナーチェンジとなり、マツダの新しい技術「Gベクタリングコントロール」が採用されることが決まっているアテンザ。
普段の街乗りではあまり恩恵はなさそうな感じですが、カーブの多い峠道や都心の高速道路などでは期待できそうですね。
これまでマツダ車のチェックはあまりしてこなかったというのが正直なところなのですが、ここ最近のマツダ車は要チェックだらけで、出し惜しみのない商品改良が楽しみです。
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2016年 6月 03日
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